たんぽぽブログ

地引網で、お魚い~っぱいとれたよ!

今日は最高にいいお天気。

でも、今朝6時前に網元さんと連絡を取って実施確認をすると・・・

「いやあ、ちょっと波があって、昼までに北風に変わってさらに高くなるから、難しいかも・・・」

「えっ!・・・」

「早い時間なら、まだそんなに波も高くないから、9時半までに浜に来られるかい? 着いてすぐ網回して引くならできるかも。」

「行きます!行きます!」

「じゃあ、一応やる方向で」

というわけで、ひまわり(年中)組・さくら(年長)組が全員集合したら、すぐに外に出て、市の福祉バスが来るのを待って乗り込みました。

子どもたちが並んで待っていたものだから、運転手さん驚いて

「えっ!約束時間に遅れてないですよね?」

「すみません・・・こっちの勝手な都合で、できるだけ早く出発したかったものですから」

 

とにかく無事に出発!

バスで出かけるのが初めてのひまわり組は、ワクワクが止まらない様子。

もう何度も経験してるさくら組は、なんだか余裕です。

 

石狩浜に到着すると、波はまだ穏やか、網元さんももう船を付けて待ってくれています。(やった!)

早速網を回してもらい、クラスごとで網の両端のロープを引いていきます。

初めて網を引くひまわり組、「もっと引いて」「まっすぐ引くんだよ」と喝を入れられながら、一生懸命です。

去年経験があるさくら組は、みんな上手。上がってきた網をピンと張って砂につけないようにしながらしっかり引いて。後ろまで行ったらどんどん前へ前へ。最後までしっかり引っぱり切りました!さすが年長!

引き始めから魚が上がってくるまで約20分。ひまわり組は最後は体も気持ちも疲れたようで・・・。

それでも、陸に引き上げられた網の袋から、魚があふれ出すと

「うわあ!」という大歓声があがって、みんな一斉に魚の周りに駆け寄りました。

みんなで頑張ったから、今までで一番の大漁だよ!

思い起こせば、去年のひまわり組も「引いてんだか、ぶら下がってんだか」と形容されていました。それが年長組になったら、ほぼ100点満点の頑張り。きっと、去年経験して頑張って引いた後何があるかわかってるから、最後まで頑張れたのかな? 実践の積み重ねと継続の大切さを感じます。となれば、今年のひまわり組もきっと来年は大丈夫だね。

獲れたお魚のうち、園に持ち帰るのは、チカというお魚だけにして、それ以外は海に戻しました。

 

より分けてバケツに入れたお魚を波打ち際で投げると、カモメやカラスがお魚を狙って集まってきたりして、これがとっても楽しい。

夢中になって何度も何度も魚をもらいに行くうち、あっという間に時間がすぎていきました。

園に戻ったら、みんながお昼ご飯を食べてお昼寝をしている間に、給食の職員さんが、とれたてのチカのてんぷらを作ってくれました。

給食部の「料理長」が全部頭を落としてはらわたを取って下処理をして・・・なんと590匹!

揚げるのも大仕事です。

でも、11:30に給食部に渡した魚を、3時のおやつにしっかり間に合うように調理して出してくれました!

こんな大変なことでも、いつも快く協力してくださる給食部の職員さん方のおかげで、たんぽぽの食育は成り立っています。

 

今日は大漁だったので、赤ちゃん組以外の全クラスのおやつが「チカのてんぷら」です。(実は去年は漁が少なくて、食べられたのは、さくら組とひまわり組だけだったんです。)

揚げたてのまだ温かいてんぷら、さくさく、ほくほく、ちょっぴり塩味が効いてて・・・おいしい!

最初に配られた2匹はペロリと食べて、おかわりの連続

気づけば、全量完食!

「えっ! ひまわりも?」「 えっ! ちゅうりっぷ(年少)も?」

1人6~7匹食べた計算です!

 

夕方の玄関ホール、浜でまだ元気だったお魚を少し持ち帰ってたらいに入れた「タッチプール」を置くと

ず~っと眺めたり触ったりして、お迎えが来てもなかなか帰ろうとしない子が続出

保護者のみなさま、ごめんなさい。

 

天気と波に恵まれて、今年も無事に行えました。

バスで出かけて、気持ちのいい砂浜の海で友だちと一緒に網を引いたこと。網の中からびっくりするほどたくさんの魚があふれ出てぴちぴちはねたこと。魚を手づかみして海に投げたこと。鳥がたくさん集まってきたこと。うっかり波をかぶって服を濡らしたこと。帰ってきて食べた魚のてんぷらがびっくりするほどおいしかったこと。

大人としては、子どもたちが経験からすぐ知識を得てほしいという思いをつい抱いてしまいます。子どもたちは、もちろんすぐに理解することもあるけれど、感動をもって記憶したことがもっと成長してからもっと大きな知識や知恵につながることがたくさんあるはず。豊かな経験、豊かな実践が子どもたちの可能性を大きく広げてくれる。

子どもにとって「知ることよりも感じることの方が大切」と言ったのはレイチェル・カーソンだったかな。

子どもたちがたくさんの感動を得られた体験になったなら、幸いです。