今日は節分、昨年はコロナ禍で中止した豆まきを今年はしっかりと行いました。
各クラスで、少し前から鬼が出てくる絵本を読んだり、節分の意味(邪気を払い無病息災を願う・・・いろんな悪いものが姿を変えた鬼をやっつけて災害や病気をなくす)をお話ししたりして雰囲気を盛り上げてきました。
鬼のお面や豆入れも準備して
2年前を覚えている子たちは、「今日は鬼が来る」と朝からけっこう気合が入っていた(?)みたいです。
まずは年長鬼が下のクラスを順番に訪問
一番ちっちゃなつくし組では、最初なんだかよくわからなくてぽかんとしていた子も
なんとなく怖い雰囲気がわかってくると、次々に泣きだして・・・初めての素敵な体験でした。
次に向かったもも(1歳児)組では、みんな「鬼が来る」は分かっていたみたい。
怖がりながら、懸命に「まめ」をぶつけようとする子もいて
なんとも健気です。
最後に行ったすみれ(2歳児)組は、さすがにいろいろ分かっていたようで
若干泣く子もいたけれど、なんとなく余裕が感じられ、「まめ」をぶつけるのも楽しんでいました。
年長鬼が去って、これから2階でおっきい子たちの豆まきが始まるということで、すみれ組さんもホールに移動
(最初なぜかわかんなかったけど)囲いの中に入って、お兄さんお姉さんたちと一緒にまめまきの歌を歌い、「何が始まるのかな?」と期待しながら待つうちに
階段では、こんな鬼がスタンバイ
(一昨年に引き続き年休取って来てくれました)
太鼓の音を合図に・・・
阿鼻叫喚!
鬼さんたちはしばらくホール内で大暴れ
子どもたちみんな、泣きながら逃げ回る・・・かと思いきや、思ったよりたくさんの子たちが果敢に豆をぶつけています。
「豆をぶつけてくる子が一昨年よりもずっと多かったです。」(青鬼さん談)
それでも、リアルな鬼の怖さに泣いて大人にすがったり、後ろに隠れたりする子もたくさんいました。
怖い鬼が登場する「豆まき」については、否定的な意見も聞かれます。
「そんなに子どもたちを怖がらせてどうするの?」「トラウマになるんじゃないの?」
果ては「幼児虐待じゃない?」というものまで・・・。
たんぽぽでは、怖い鬼の来る豆まきは、子どもたちにとって、安全な場所で「怖い」を経験できる貴重な機会だと考えています。
本当に怖い思いを危険な場面で初めてするのは、とてもリスクが高いことです。しかし、よく知っている安全な場所で、保育者に守られながら、鬼が登場する意味も分かっていて、どう対処すればいいかもわかっていて、「怖い」を経験することは、非常に有益なことだと思います。
泣いてもいい。逃げ回ってもいい。物陰や大人の後ろに隠れてもいい。拙いながらも「怖い」に対処しようとする経験が「生きる力」に直接につながっていくのではないかと考えます。
やってはいけないのは、この体験をしつけに利用しようとすることです。
「○○しないと(していると)また鬼が来るよ」は、保育者には絶対禁止です。(ご家庭でもぜひお願いしたい)
それをやってしまうと、しつけ名目で子どもに理不尽な恐怖を与えていることになり、貴重な体験が「虐待」に変質してしまいます。
年ごとに経験を積み重ねることで、子ども達の心が育ち「怖い」に打ち勝てるようになっていく姿が見られるのも非常に意義のあることです。
今日もやはり年長組の子たちが、先頭きって鬼に立ち向かって豆をぶつけたり、小さい子をかばったり、泣いている友だちを慰めたり・・・とても素敵な姿を見せてくれました。
そうそう、上の写真で仲間と一緒に果敢に豆を投げているこの子
3年前の豆まきの時はこんなでした。
今日、下のクラスの泣いている女の子をなぐさめていたこの男の子
2年前は、こんなでした。
他にも、2年前や3年前にこんなふうにただ泣いて怖がっていた子たちが
今日はみんな仲間と一緒にしっかり鬼に立ち向かっていました。
終わった後も余裕の(自信に満ちた)表情です。
こんなふうにはっきりと子ども達の成長が見られるということでも、とても意義深い行事です。
子ども達が頑張った豆まきの後のお昼ご飯は、恒例の「鬼のキーマカレー」
そして、おやつは恵方巻
大切な行事を盛り上げて下さる給食職員の皆さんにも感謝です。